亞書に内容はない!作者アレクサンドル・ミャスコフスキーは26歳の日本人男性だった!

また奇妙な事件が起こりました。
現在、ネットで炎上中です。
「亞書(あしょ)」という本を、聞いたことはありますか?
今、最も話題になっていて、ビックリするような価格の本です。
この「亞書」の作者は、アレクサンドル・ミャスコフスキーとなっています。
しかし、その内容はというと・・・
実はこの「亞書」に、内容は全くありません。
いったい、どういうことなのでしょうか?
「亞書」には内容がない?いったいどんな本なの!?
この「亞書」は、アレクサンドル・ミャスコフスキー氏による、ギリシャ文字やローマ字で書かれた本なのですが、無作為に文字が並べれているだけで、文章にはなっていません。
要するに、意味が分からない(内容がない)のです。
亞書の内容に意味はない なんだこれは pic.twitter.com/KTqoGFx0wq
— クロスケ (@kuro_we) 2015, 11月 1
また、普通の本にはページ数の表示がありますが、「亞書」にはそれもありません。
中には、全く同じページもあるといいます。
「亞書」はA5判で、480ページのハードカバー本になっています。
現在は112巻まで作られていて、132巻が最終予定だそうです。
ナントその値段は、1冊64,800円(税込)!!
こんな本を、いったい誰が買うのでしょうか!?
作者は「亞書」について、こんな風に語っています。
・即興的にパソコンでギリシャ文字を打ったもので、意味はない。
・本そのものが立体作品としての美術品とか工芸品。
・長年温めてきた構想だった。
思わず、ポカーンとしてしまいますね。。。
この「亞書」は、2015年2月25日に1巻が発売されました。
流通しているのはAmazonのみで、10月26日の時点で、96巻まで刊行しています。
(現在は、販売停止となっています)
ちなみに、1冊も売れてはいないようですね。(苦笑)
「亞書」の作者・アレクサンドル・ミャスコフスキーは、26歳の日本人男性だった!
ところで、これだけ話題になった「亞書」の作者・アレクサンドル・ミャスコフスキーとは、いったいどんな人物なのでしょうか?
実は・・・
アレクサンドル・ミャスコフスキーなんていう人物は、存在しません。
販売元「りすの書房」(東京都墨田区)の代表取締役である、26歳の男性によって作られた、架空の人物名だったのです。
そして実際の著者も、この男性でした。
アレクサンドル・ミャスコフスキーという名前は、「作品のイメージとして記載した」と話しているそうです。
りすの書房は、この26歳男性が1人で運営しています。
そして、りすの書房にある大半の本を、彼が手がけていることが判明しました。
この男性、いったいどんな目的があって、「亞書」を出版したのでしょうか?
この「亞書」が問題になり始めたのは、10月23日~25日です。
某大型掲示板やTwitterで話題になり、やがて炎上しました。
当初は、「楽譜」「聖書の翻訳」「故人の作品を編纂したもの」など、色んな憶測が飛び交っていましたが、「亞書」のリリースを続ける理由に言及したのは・・・
「国立国会図書館の代償金目当て」というものだけだったのです。
ということは・・・詐欺!?
次は、国立国会図書館の代償金というものについて、調べていきましょう。
「亞書」は国立国会図書館の代償金が目当ての詐欺だった!?
問題になっている「亞書」は、今年の3月から10月にかけて、1冊ずつ78巻まで「国立国会図書館」に納本されました。
国立国会図書館では、納本された本の定価の一部などを、発行者に支払う仕組みになっています。
納本されると、その本の定価の5割、つまり半額と送料が「代償金」の名目で、発行者に支払われるのです。
※ちなみに昨年(2014年度)は、「国立国会図書館」に納本されたのはおよそ15万点で、支払われた「代償金」は3億9000万円だそうです。
そのため、42冊分の「亞書」の代償金136万円余りが、「りすの書房」に支払われました。
この奇奇怪怪の本に、136万円・・・!
ビックリですね!!
予定通り、全132巻まで納本されれば、428万円余りがこの男に支払われることになります。
内容のない本に、こんな大金が支払われるなんていうことが、あっていいのでしょうか?
現在、「亞書」は目録作成中で、国立国会図書館での閲覧は出来ません。
しかし、同館のホームページの蔵書リストにこの「亞書」が載るや否や、ネットで「代償金目当てでは!?」と炎上しました。
この騒ぎを受けて、同館も支払いが適正だったのか、調査に乗り出しました。
そもそも、このりすの書房の代表が、「亞書」を国立国会図書館に納本した経緯は、
「2年前に10万円の楽譜を作ったが、“高くて買えない”という匿名の人から、国会図書館への納本を依頼された」
のが始まりだったんだとか。
それから、納本を続けていたようです。
納本は、「国立国会図書館法」で発行者に義務付けられています。
相当の量が頒布される場合は、“義務”になるんですって。
また、国立国会図書館は、納本された内容をチェックすることはないそうです。
チェックすると、検閲につながる恐れがある・・・というのが、理由なんだとか。
そうやって、全ての本を資料として保存していくわけですね。
でも代償金って、結局は税金でしょ?
本当に、勘弁してほしいなと思います。(溜息!)
そして、これに目を付ける輩は、絶対にいますよね。
今では詐欺は巧妙で、様々な新手を繰り出していますからね。
りすの書房の代表者の男性は、
「亞書は自ら印刷・装丁しており、1冊作るのに3万円以上かかっている」
と話していて、これが本当なら、納本で殆ど利益は得られないことになりますが・・・
どうなのでしょうね?
現在、国立国会図書館は、りすの書房と返金協議に入るとしており、りすの書房も返金に応じる姿勢だということです。
うーん・・・
あなたはこれを、詐欺だと思いますか?
私自身は、多分詐欺目的だったと思います。
何ていうか、
「上手くいくと思ったんだけど、運悪く見つかっちゃったから返金しまーす!」
みたいな・・・
ただ、実際に詐欺目的だったとしても、法の隙間をついたようなやり方ですし、彼を裁くの難しいでしょうね。
でも、美術品とか工芸品というものなら、図書館に納品するのはおかしいのでは?
まぁ色々と、ツッコミは満載です。(苦笑)
最後に、「亞書」の“亞”の意味が気になって、調べてみました。
亞の意味
・上位や主たるものに次ぐ。
・主たるものの下になり、それにつぐ地位にある。
・第二位。
・表面に出ずに下になる。
・(悪と通じて)醜悪。
・擬声語でどもる声を現す。
元少年A(酒鬼薔薇聖斗)の「絶歌」が発売された時は、その内容に興味はあったものの、被害者の家族のことを考えると、本を手に取ることが躊躇われました。
(実際に、読んでいません)
でも、この「亞書」に関しては、バカバカしくて興味も湧きません。
内容のない本など、この世の中にはいらないのです。
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